京都の老舗で「印刷活版ミニ博物館」を見学

2016年春、京都の中西印刷(株)さんで「活版ミニ博物館」を見学させていただきました。
出迎えてくださったのは、専務取締役COOで博士の称号をお持ちの中西英彦さん。
中西印刷さんが創業150年とお聞きし見学者一同「負けた~」のため息(笑)
弊社の創業120年に驚かれる事はあっても、滅多に無い社歴大先輩です!

活版ミニ博物館

展示を案内くださったのは、営業部部長の竹原俊博さん。
「展示場所が狭くて」と苦笑いでしたが、現在も存在する事が重要なんです!
それに活字の機械や設備は重くて、1センチの移動もままなりません。
ご苦労お察しいたします。

プラテン活版印刷機

植字台と鋳造機

2枚の写真に写っている機械はとても古いタイプのプラテン活版印刷機と鋳造機。
さすが木版時代からの印刷会社、活字時代の長さを感じます。
次の写真は「西夏文字(せいかもじ)」の字母(母型)。

西夏文字字母

西夏文字とは、西夏王朝(1032年~1227年)に制定された、西夏語を表記するための文字で長らく未解読でしたが、京都大学の西田龍雄博士によってほぼ解読されました。
その西田博士の求めに応じて西夏文字の活字を中西印刷さんが作られたそうです。
西田博士は中西印刷さんの活字を使って論文を発表されたんでしょうね。

中西印刷さんは世界中の文字に精通されています。
中西コレクションとして集められた世界中の文字は現在国立民族学博物館でも保存されています。
その貴重なコレクションを2016年3月4日(金)~5月17日(火)の期間、
グランフロント大阪LIXILギャラリーで見る事ができます。

文字の博覧会01

文字の博覧会02

見逃した方は東京で2016年6月2日(木)~8月27日(土)開催。