呉竹書体=ゴチック書体

弊社にある(株)岩田母型製造所の母型注文帳の表紙に手書きで『六号呉竹』と書いてある。

母型注文帳

裏表紙には岩田母型製造所の工場の写真と
「最大の設備と生産力 精巧な技術正当価格」と書いてある。

この文字を指さし「何て読む?」と質問するとほとんどの人が「くれたけ」と答える。

もちろん間違いではないが、この場合『ゴチック/ゴシック【gothic】』が正解である。

最近発見した他社の活字書体見本には、「呉竹書体/丸呉竹書体」としっかり印刷してあるので、当社だけの当て字では無いようだ。なんて書くと日常的に使っていた方には「今時の…」とお叱りを受けそうだが、活字が写植に変わる頃、呉竹もゴチックへと変わったのかもしれない。

注文帳

注文帳には赤鉛筆で印がある。○のあるものはすでに当社にある母型で横罫が引いてあるのは追加注文のようだ。

母型の願ひ

最終頁。弊社でも母型は耐火金庫に保管するのが常識でした。