活字の模型を作ってみたよ

2011年夏、印刷博物館「印刷の家」を見学した時に見た木製?の「活字の模型」

「活字の説明に使うのに便利そう!いつか自分も作ってみよう。」と考えてから…2年。ついに実行の時が。

主な材料は写真の通り。
100円均一店で台所用メラミンスポンジを購入。
水性絵の具は会社の女子社員が貸してくれました。

[型作り1:]
メラミンスポンジを作りたい大きさの〔四角柱〕にカッターナイフでカット。
今回は初号活字のイメージで、4センチ面でチャレンジ。

[型作り2:]
好きな文字の型紙をパソコンで作り、逆字で面にペンで写します。

[型作り3:]
メラミンスポンジにカッターナイフを使って字を彫ります。
軟らかいので作業は簡単。

[型作り4:]
ネッキ部は、細い棒やすりで削りました。
丸いペンに紙やすりを巻いてもいいかも。

[補強1:]
メラミンスポンジは軟らかく加工しやすいのですが、完成品には難点でもあります。今回は紙を張り付けて少し強度を持たせました。接着には木工用ボンドとフエキ糊を混ぜて水で薄めて使いました。

[着色1:]
色の調合は、白と黒に少し青を混ぜました。
絵の具の持ち主からのアドバイスです。

[完成:]
夏休みの工作を思い出して、1字作ってみてはいかがですか?

今回、活字の模型を作ってみて思った事は、原稿からの文選には書体や大きさの指示があっても、訂正時の朱付ゲラには再度の指示は無かったはず…。

和文に現在ほどの書体数は無かったにせよ、欧文には結構種類もあったであろうから、再校での差し替え用文字文選には、大きさや書体を見極める経験と知識が必要だった事だろう。

当社の活版組版部の最盛期には、【文選約50名】、【組版約15名】、【差し替え約5名】の工員さんが在籍していました。